症例7 (麻酔のみ) 4.2
トップページ > 症例7 (麻酔のみ) 4.2

症例7 (麻酔のみ) 4.2

2018年04月04日(水)11:22 AM

 

●麻酔記録
S)「歯がグラグラしていまして、歯医者さんに行こうと思って、まだ行けていないんです」
Pt、動揺歯を気にされている。挿管のさいに抜ける可能性はゼロではないが、注意することをお伝えした。
やや緊張気味である。世間話などしながら、マーキングとモニター設置を終えて、導入した。

①患者情報
身長 161 cm、体重 54kg
基礎疾患  不眠→ベルソラム15mg機会内服
     脂質異常症 アトルバスタチン5mg/day (最近、自己休薬)
血圧 130/76
術式
ASA(全身リスク) : 1

②麻酔法  全身麻酔、経鼻挿管
導入 10:20
プロポフォール 110mg
エスラックス 50mg
ドロレプタン 2.5mg/1.0cc
セファゾリン 1000mg×2

 Mallanpati score 2
 チューブ頭頂部固定
 「前歯に1本、グラグラした歯があります」
 前歯が乱ぐい歯であり、狭いスペースに3本が生えており、後1本が動揺している。
 喉頭鏡のブレードを愛護的に進めて展開、声門の展開を軽度に、ややブラインドで気管内挿管した。

 GOS(吸入麻酔sevoflurane)
 胃管(18Fr,65cm)、尿管を留置した。
 Aライン確保を試みるも、radial,Aの周囲が繊維性に抵抗が多く、やや腫脹を見たため抜去。
 hypo volumeのため、ヘスパンダー500ml、フィジオ500ml負荷にて平均BPが90と安定を見た。
 やや腹まわりfattyであり、バッグ換気時に圧を感じたため、1回換気量500、 PEEP4cm(H2O)と設定した。

 輸液負荷から60分ほどして、尿量50mlでOUTは追いかけてきたため、ここでINをやや減速した。

④術中vital管理

1回換気量 480cc
sevoflurane 1.8~2.0%
ネオシネジン 0.1mg×4
エスラックス +1.0mg×2
アドナ 1A

小柄で痛み刺激が少ないためか、セボ1.8%でも血圧がしばしば95を下回った。
bolumeを十分に負荷してコントロール。

⑤抜管  15:20
IN(輸液):  2500cc
OUT(尿量): 1500cc
手術時間: 4:50
出血量:  100cc

⑥術後管理
Aldred score9
覚醒 15分

PONV(嘔気)に対し、術前にドロレプタンを行っているが、
座位をとると、えづいてしまう。
追加してプリンペラン1A、ドロレプタン2.5mg/1mlにて対応。
90分後にはPONVは解消、自発的に着替えを始めた。

術後鎮痛に対し
アセリオ  1000mg
ボルタレン坐薬 50mg

16:50 飲水
17:50 トイレ歩行

追加処方
疼痛に対し ロキソプロフェン60mg
不眠に対しマイスリー 5mg
術後血圧 110/80

1泊入院、 2泊目 大塚にて宿泊。

・翌日(安全確認)所見
口腔内腫脹強い。圧迫されているフィスラインは腫脹は軽度、圧迫されていない口唇に腫脹が集中している。
異状な術後出血は見られない。顔の安静と圧迫を指示して退院、帰宅された。



«   |   »