解剖実習のポイント
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解剖実習のポイント

2018年07月04日(水)12:29 PM

<解剖実習のポイント>

●筋膜と神経の見分け方
どちらも白いスジで、鋏を開いて伸ばしていくと、うにょ~と伸びます
筋膜→クモの巣ビニール
神経→荷造りヒモ

(皮膚に平行な部分の剥離)
2枚の筋膜の中に神経が鞘にくるまれて存在します。
クモの巣のなかに荷造りヒモがあるイメージ
さらに引っ張ると区別できます。ビニールは、うにょ~っと千切れていきますが、荷造りヒモは切れません

(骨から直角に出ている部分)
筋膜は骨の起始部では腱という白い丈夫なスジとなって骨に付着しています。
神経は神経鞘という鞘の繊維が神経をとりまいて骨に付着して、神経を守っています。

筋膜は骨膜に付着するだけか(小さい力で剥離される)、骨膜を貫く繊維で付着します(強い力で剥離される)
神経は骨トンネルの出入り口である「骨孔」が開いていて、そこに神経が入っていきます。


※神経とは細動脈を1本、周りに鞘を伴っています。そして筋膜と筋膜の間にある脂肪スペースの、そのまた周囲にひっそり存在します。
神経とはまるで没落貴族のご令嬢です。
国(筋肉)と国(筋肉)との狭間で、国境(筋膜)と国境(筋膜)の隙間に暮らします。
身の回りの世話をする(栄養を与える)従者(細動脈)を昔から伴っています。またその周囲を神経鞘という鞘状の神経組織(護衛)に守られているため、
そのままでは外からは直視できず、切れ目を入れてこの鞘を1枚剥くことで、はじめてご令嬢(神経)が露出するわけです。
神経は骨よりも先に誕生するので、硬い骨が神経の通り道に対しては、容易に道を開きます。岩山に令嬢が手を触れると、魔法の扉(骨孔)が開き、従者を伴って、骨トンネルの
中へ忽然と消えていく走行をイメージしてください。
神経は骨に遠慮しないので、三叉神経は直線的な走行をしています。これらの支配する組織は早熟です(咀嚼器、顔面感覚)。
一方、顔面神経は、後から成長する上下の顎骨の支配神経です。後半に急成長する組織の兄貴分ですから、弟たち顎骨がグーッと背伸びするように成長して移動していく際に、
その成長につきあって、ウネウネと曲がりくねった走行をしています。



●動脈と静脈の色の違い
動静脈もやはり筋膜と筋膜の間の脂肪スペースに潜んでいます。同じスペースを神経と伴走するか、そのスペースにて直交するかです。
動脈は透ける白さです。弾力のある厚みのある壁で、反射するので静脈より白っぽく、コリコリしています。鞘の繊維は反射しますが、ホコリのように細い血管を含んでいます断面は丸の中腔です。
神経はややマットな白です。わずかに黄色みがかっています。神経とはシグナル通信ケーブルですから、断面はファイバーケーブルのように、細い繊維が詰まっています。
静脈は虚脱して太く、青紫色に見えます。また成長時に手当たりしだいに吻合する性質があり、「ソウ」というネットワーク状に連絡しています。
AやNは樹状に分岐していくだけです。 ※ごくたまに、分枝が合流することがあります。
静脈は太く確認しやすいですが、網目状にまとわりついて解剖の障害となるので、切除してA、Nを観察していきます。



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