輪郭形成・骨切り手術の専門ページ ①  エラ削り   Vライン形成  セットバック
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(部位の名称)

 

■痩脸(小顔)とは?

なぜ顔が大きく見える人とそうでない人がいるのでしょう。

 

顔が大きく見える原因は顔面骨の大きさです。しかし単純にサイズが大きいだけではありません。
エラ、頬骨、口元などの骨の「突出点」が突き出しているために「ゴツい印象」「男性的な印象」に見えるのです。

 

顔の大きさを決めるものは「T-zone」と「V-line」です。

 

 

 

T-zone :眉丘、前額下部から鼻根、鼻尖の高さがある部分

V-line :下顎骨の下縁(下顎の輪郭)

T-zoneが高いほど彫が深く、顔が立体的であり、顔が小さく見えます

V-lineが顎先が尖って細く見えると美しいV-lineになります。

顔面骨が平坦で横幅が広いアジア人では、V-lineが平坦で外側に広く突出している。下顎骨が幅広く、腮(下顎角部)の突出が強ければ、「U-sape」となる。


このT-zone とV-lineに注意して、以下のの顔面骨を比較してください。どちらが、より顔が小さく見えますか?


成人と小児

男性と女性

アジア人とヨーロッパ人(西欧人)

 

 

 

 

 

 

 

小児の外鼻は未発達のため鼻根は高くありません。T-zoneは低く小さい。

また下顎も未発達のためV-lineは小さく、かつ丸いです。

眼は先に発達しますから、相対的に眼が大きく見え、小児の顔は小顔(痩脸)に見えます。

成長すると成長ホルモンの効果で骨が伸長、突出して、大人らしい顔になっていきます。

鼻根が高くなりT-zoneが高く隆起してきて、彫が深くなります。それに伴い、眼球は奥へと引っ込んでいきます。

下顎骨が成長し、強い力で咬めるようになります。顔面の輪郭が成長し、眼鼻は顔の中心部に移動して見えます。

全体的に小児の方が小顔で、幼い印象、可愛いらしい印象を与えます。ただ未発達な鼻根は、高くしたほうが美しく小顔に見えます。

 

また男性ホルモンは骨の断端を突出させる効果が強く、そのため男性はゴツゴツした骨っぽい、ゴツい顔になります。

男性の顔面は頬骨や下顎骨、腮が突出しており、輪郭は直線的でゴツゴツとして見えます。

対して女性の顔面は曲線的で小さいです。これは顔面骨の突出がより小さく、皮下脂肪がより多いためです。

よって女性は小児に近く、幼く、可愛らしく見えます。

女性は、手術でより女性らしく、あるいは小児らしく変化させると小顔に見えます。

より男性的な顔は大人っぽく、野生的で頼もしく見えます。しかし中性的な顔はより美しく、小顔に見えます。

男性は、手術で腮・下顎骨や頬骨を削って、女性らしく変化させると小顔に見えます。

男性に生まれついて、女性の顔を希望する場合は、やはり手術で腮・下顎骨や頬骨を削って、女性らしく変化させると、女性的に見えます。

 

 

 

 

イラストでは、こうした成人と小児の特徴を強調します。

 

 

 

女性の身体の場合、より凹凸(突出)が強調された、いわゆる「ボンキュッボン」な曲線の方が成熟して見えて、美しいとされます。

しかし顔面の場合は、輪郭の突出が強すぎると顔が大きく見えます(中心部は突出している方が美しい)。 また女性は幼く見える方が、男性は中性的に見える方が、最近の価値観ではより理想的とされます。

 

 

 

 

上記はアジア人とヨーロッパ人(西欧人)を比較したものです。

アジア人の顔面は平坦で横に幅広いです。西欧人の顔面は真上から見ると前後方向に縦長で流線形をしています(空気抵抗が小さいような形)。

西欧人は颏(オトガイ)が前方に突出していますが、外側は後方へ奥行きがあり、正面からはV-lineが美しく、小顔に見えます。また西欧人は腮が突出していますが、側面での突出のため、正面からは突出して見えず、横幅は大きく見えません。

アジア人では、平坦な顔面平面にて腮が突出しているため、正面から腮が突出して、横幅が広く見えます。

頬骨も同様で、また西欧人では頬の斜面にて頬骨が突出するため、正面からはあまり突出して見えず、横幅(眼の高さ)は大きく見えません。

アジア人では、平坦な顔面平面にて頬骨が突出しているため、正面からも頬骨が突出して、横幅が広く見えます。

アジア人の顔面骨は顔面が平坦な四角い形です。

欧米人は卵形です。 卵形の顔面は小顔であり、理想的とされます。

西欧人は小顔でもあり、また成熟した大人な顔の特徴もあります。アジア人の顔面は立体的なため、顔が大きく見えますが、丸みのある平坦な顔は小児に近い特徴があり、より童顔に見えます。

このように顔面骨(腮、下顎、頬骨)の突出が小さく鼻が高い顔は、美しく、小顔に見えます。T-zoneが高く、V-lineが小さく突出が少ない方が小顔に見えます。

アジア人は、手術でT-zoneを高くして(隆鼻術)、V-lineを削って小さくして、より欧米人にすると小顔に見えます。

(欧米人は下顎骨や鼻骨の突出が強い場合は、これを削ると小顔で幼く、女性的に見えます)

次に横顔で比較します。横顔の顔面のラインでの観察の要点は、「E-line」と「S-curve」です。

E-line :鼻先、上唇、颏(頤オトガイ)の3点を結ぶ直線

   この3点が一直線上にあると理想的なバランス

S-curve:前額~鼻根~鼻尖 にかけてのS字の曲線

   滑らかなS字の曲線が理想的です。

   鼻根が低い、眉骨が突出などの場合、曲線的な「S字」ではなくジグザグの直線的な「Z字」になります。

 Z字はより男性的で、S字は女性的で小顔に見えます。

 

 

 

 

西欧人は鼻根(T-zone)が高く、横顔では目と鼻が離れて見えます。アジア人は鼻根、鼻尖が低く、T-zoneが弱い(小さい)ため、顔面が平坦に見えます。

また西欧人は颏(オトガイ、V-lineの中心)が突出しています。アジア人は颏(オトガイ)が未発達で、中顔面(口元、歯槽骨)が突出しているため、さらに口元(歯槽骨)の突出が強調されて見えます。

アジア人はより幼く、若く見えますが、平坦なために顔が大きく見えます。

以上を参考にして、各国の「平均顔」を比較します。

 

 

上記は韓国人、中国人、日本人の特徴の比較です。

多少の差異はありますが、アジア人は平坦で顔が大きく見えることが特徴です。

 

 

 

上記は各国の「平均顔」です。平均顔は、平均的で、整っていますので美人に見えることが知られています。各国での理想的な美人顔ですが、アジア人は西欧人と比較すると、T-zoneが低くて顔面が平坦で、V-lineも平坦な平面にあるため、颏(オトガイ)は未発達で、腮(下顎角)は外側に突出(発達)しています。平面写真では分かりにくいですが、立体的な顔を想像してください。

上記は現代人と古代人の顎骨の比較です。顎骨は進化の途上を辿る上で重要です。

顎骨は化石に残りますし、何を食べていたかを推測できるためです。咀嚼(咬む)器官である上下顎骨が進化の度合いを示します。

現代に近づくと、食物の加工技術が発達し、人間は硬いものを食べなくなります。よって咀嚼器官は発達する必要がなくなり、下顎の横幅が狭くなり、正面から見て細くなり、智歯(一番奥の歯)が生えるスペースが無くなり、埋没智歯が生じるようになります。

食生活の変化に従い、よりV-lineの小顔になっていることが分かります。

 

上記は「なりたい顔」「理想的」とされる、芸能人の顔です。いずれもV-lineやT-zoneなどの小顔の特徴をもっていることが分かります。

こちらの人たちは、いわゆる「韓流美人」といわれる、小顔である特徴を備えています。

手術で鼻を高くしたり、下顎骨を削ってV-lineを形成すると、こうした小顔に近づけることが可能です。

 

手術をする場合、過度に行うと不自然になります。

 

上記は骨削りで削るべき、顔面骨の突出点です。正面は突出しているほうが良いのですが、側面~斜面45°が突出していると、平坦で横幅が広く、顔が大きく見えます。

よって頬骨(頬骨突起)と腮(下顎角)を中心とした下顎骨を削り、突出を軽減することが手術の目的です。

■各部位の名称

自分の顔を良くみて、正しく評価、観察する方法を解説します。

顔の形を評価するには、骨格となる顔面骨が重要です。特に重要なのが、T-zoneとV-lineや腮(下顎角)などの突出点です。理想的な卵形からはみ出している、これら突出点を削って小さくすることで、卵形の曲面の内側に顔面骨が入るようにします。

 

 

 

骨の各部位の名称を覚えて、自分の顔はどこが大きいのか、正しく評価してみてください。

 

 

 

 

上記は下顎骨と頬骨を削る手術の術前(左)と術後(右)の比較写真です。

どこが変化しているか、良く画像を比較してください。

顔面を下方から見ると、下顎骨の大きさが良く確認できます。腮(下顎角)が張っていると、「ホームベース顔」「腮張り顔」などと呼ばれます。顔が大きく見えます。

 

顔面を下方から見ると、下顎骨の大きさが良く確認できます。

この骨の上に、筋肉と脂肪、皮膚を乗せた状態を想像してください。

骨格的にも削った後の右側の方が、卵形の美人(小顔)に見えてきませんか?

下顎角の上には大きい咬筋があります。咬筋に肉毒素(ボトックス)注射を打つと、筋が数カ月(4-5カ月)麻痺するため、廃用性に委縮をして小さくなります。

よって咬筋の肉毒素(ボトックス)注射も、痩脸(小顔)にする効果があります。

また筋肉のさらに上(表面)には、皮下脂肪があります。 太っている人や若い人では、顔の脂肪吸引をすることでも、痩脸(小顔)にする効果があります。

顔には個人差があり、骨格、咬筋、皮下脂肪のどこが、どの程度、大きいのかを正しく評価することが重要です。

 

以下は腮削り(下顎削り)の症例写真です。右が術前、左が術後です。

どこが変化しているか、よく比較してください。

 

下顎骨が削られて、外側縁が5-8mm内側に小さくなっています。

術後には下顎のV-lineが形成されています。

 

下顎骨の大きさ、突出具合は、正面・下斜位・側面の3方向からの写真によって、立体的に評価できます。レントゲン写真によっても、下顎骨を透視して評価します。

 

下顎骨は、角部だけを大きく削りすぎると、不自然な輪郭になります。

下顎全体の曲線が滑らかに連続するように、バランス良く削ります。

以下は下顎の解剖の様子です。実際の手術では、小さい切開の切れ目から、狭い空間で操作を行うため、良く見えません。解剖では切り開くことができるので、構造が良く分かります。

※解剖用ですので、実際の状態とは異なります

 

上記は頭部の2方向からの断面図です。下顎の腮の部分を体表面から切り分けていくと、皮膚>皮下脂肪>表情筋>咬筋>下顎骨

の順番に現れます。

口腔内からでは、

頬粘膜>頬筋>下顎骨 あるいは 頬脂肪(baccal fat)

の順番です。

 

 

下記は下顎の解剖の様子です。解剖では切り開くことができるので、構造が良く分かります。

※解剖用ですので、実際の状態とは異なります

 

口腔前庭部の粘膜を切開し、頬筋も切開して、最短距離で下顎骨(前縁の近く)へ到達します。骨膜を切開してその下を、下顎角の方向へ剥離します。

画像では、下顎骨の前縁(下顎枝~前斜線)が露出したところです。

上記の画像では、下顎角を、口腔内とは反対側の皮膚側(下顎骨下縁、耳垂下部)から切り開いています。

※実際には外側切開法で大きく切らなければ、このように広く切り開いて良く見ることはできません。

皮膚、皮下脂肪を切開すると、最大の唾液腺である耳下腺が現れます。

そして耳下腺の下に咬筋があり、咬筋は下顎角を中心にして下顎骨に強く付着しています。

下顎骨の内側には咬筋の次に顎で大きな咀嚼筋である、内側翼突筋が付着しています。

※咀嚼筋とは、咬筋、内側翼突筋、外側翼突筋、側頭筋の4つがあります。いづれも顔面において大きな筋肉ですが、肉毒素(ボトックス)注射で縮小できるものは咬筋だけです。

また咬筋を委縮させても、他に3つの咀嚼筋があるため、咬む力に大きな影響はありません。また手術では咬筋の一部は切除することもありますが、顔面動脈の枝や顔面神経の枝(下顎縁枝、頬筋枝)などが損傷し、術後出血や顔面神経麻痺の危険性が高まるので、大きくは切除できません。

※血管や神経は筋膜膜外にあるため、筋膜下で切除し、これらを温存します

顔を小さくする目的で、何が効果的かを、視覚的に想像してください。

皮膚は、弛みに対しては、face lift (拉皮)により切って縫い縮めて、引っ張り上げることができます。

皮下脂肪は、脂肪吸引にて除去して薄くすることができます。

耳下腺や耳下腺管は必要なので切除できません。

咬筋は切除せずに肉毒素(ボトックス)で委縮させることが一般的です(あるいは手術で部分切除します)。

下顎骨は角部を中心に外側の突出部を削って小さくします。

 

これらで顔が小さくなる程度は、その組織の厚み、大きさによります。

人によってどの組織が大きいか、どの方法が効果的かは違います。

医師の診察やレントゲン写真の検査によって、その大きさを確認します。

40才以上で、皮膚に弛み(下垂)があれば、face lift (拉皮)が効果的です(よって小顔の目的というよりは、若くなる目的で行います)。

太っていて、皮下脂肪が多ければ、脂肪吸引は効果的です。痩せている人には効果がありません。またface lift(拉皮)の際に、下垂を軽減するために、頬下部や顎下のごく少量の脂肪吸引をすることがあります。

腮が突出していて横幅が広ければ、下顎骨を削って薄くしたり、下顎角を切り落としたりすることで、下顎を小さくすることができます。

側頭筋や翼突筋は、顔面の骨格の内側に存在するので、顔の大きさには影響しませんし、これらを切除することはできません。

 

断面図を見ると、それぞれの組織の厚みが分かります。

 

骨では以下のような道具を使用します。

 

骨を削ったり切ったりするには、歯科のドリルのような、専用の電動機械があります。

鑿や鋸、鑢といった道具で手動で行うこともありますが、狭い創の中で小さい操作をする必要があるため、大きな動きができません。そこで電動のドリルや鋸を使って骨を切ります。

①オッシレーティング ソー oscillating saw

 oscillatingとは往復運動のこと、sawは鋸です。

 尖端がギザギザの鋸状になっており、小刻みに左右に頸振り運動をします。 

 整形外科のギプスを取るときに使う、カッターのように、硬い部分に押し当てて切断することができます。

 

②ラウンド バー round bar 

尖端に球形のドリルがついており、歯科のドリルのように、軸を中心に回転運動をして、硬い骨を削っていくことができます。

上記のように下顎骨 角部の外側表面から尖端にかけて小さくします。

①round bar にて切り落とす部分の手前(頭側)までを、削って薄くしていきます。

②鋸oscillatingにて、尖端部(輪郭辺縁)を切り落とします

③角の尖っている部分をround barにて滑らかにして仕上げます

 

①round bar にて切り落とす部分の手前(頭側)までを、削って薄くしていきます。

 

②鋸oscillatingにて、尖端部(輪郭辺縁)を切り落とします

 下顎角部が三日月形に切除されました。

③角の尖っている部分をround barにて滑らかにして仕上げます

 

以下は実際の手術の手順です。

 

 

道具の準備と麻酔です。

骨切りの麻酔は、口腔内法(口の中を切る)では全身麻酔(経鼻挿管)、外側法(耳の下を切る)では全身麻酔、あるいは局部麻酔で行うこともあります。

 

骨切り術では、血管がない部分を剥離して削るとはいえ、やはり深部の操作なので、動静脈の枝が損傷されます。

術中、術後に出血する可能性が高く、止血は容易ではなく、口の中での出血は血を誤嚥したり、咽頭での内出血により、窒息する危険性があります。

そのため局部麻酔ではなく、挿管(喉に管を入れる)して呼吸を確保することが安全のために重要です。

※全身麻酔の副作用として、術後は喉の痛み、吐き気、倦怠感、頭痛などがあります。1~2日で改善します。

 

 

マーキング(印)をつけます。咬筋と下顎角を明示します。

 

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顎骨の解剖

 

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<<骨切り用語集>>

・小顔整形

手術としては骨切り術(エラ、頬骨、口元)、顔の脂肪吸引があります。

注射としてはエラのボトックスがあります。

また視点を変えて、目鼻立ちを大きくして、彫(ほり)を深くすることでも小顔に見せる効果があります。

※プロテーゼ、耳介軟骨などによる隆鼻術や鼻尖縮小術 →鼻すじが高く通る

※二重切開、目頭切開、目尻切開によって、3方向へ目(眼裂)を大きくする。

 眼瞼下垂に対する手術(挙筋前転術)で目の開きを大きくする。 

 

・骨切り =骨削り

 電動ドリルのような「ストライカー」という機械を使って、骨表面の出っ張っている部分を中心に削っていきます。

・エラ削り

 エラとは下顎骨の一部分で、耳たぶの下方で突出している部分です。「下顎角部」と言います。

 角部を削って、この突出を軽減させることがエラ削りです。

・オトガイ削り、オトガイ水平骨切り

 オトガイとは顎先のことです。下顎骨の一部です。オトガイは適度に突出していると小顔に見えますが、突出しすぎていると顎が長く見えたり、

 幅広く突出していると男性的にゴツく見えます。

 オトガイの長さを短縮するには、水平方向に切って、その切断面にて削り込むことで小さくします。これがオトガイ水平骨切りによる短縮術です。

 またこの切り方では、顎先を前にずらして顎を出したり、後ろにずらして引っ込めたりも可能です。

 オトガイが小さくて「顎がない」「顔が丸い」と言われる人は、顎を前に出すために、プロテーゼをオトガイに挿入したり、クレビエールを注入したり、オトガイ水平骨切りによって、オトガイを前方に移動させたりします。

水平骨切りした先端部をさらに真ん中(矢状方向)で2分割して、その切断面を削り込んで横方向に対しても顎を小さくすることがあります。これをオトガイT字骨切り術といいます。

 

・フェイスライン

フェイスラインとは「顔の輪郭」、すなわち下顎骨の下縁(輪郭)、あるいはその周辺部分を指します。

20代・30代では、フェイスラインを小顔にする目的で、 エラ削りや脂肪吸引を行います。

40代・50代では、フェイスラインのタルミを改善する目的で、フェイスリフト(および部分的脂肪吸引)を行います。


・Vライン骨切り

美しいフェイスラインとは、顎がV字にとがっている(顎が幅広くない)輪郭だといわれます。U字のフェイスラインは顔が丸く見えたり、タルミが目立って見えたりします。

これはエラ削りを広範囲に行う骨切り術です。角部~オトガイまでの下顎全体削りを行います。

 

・歯槽骨骨切り=セットバック

口元が出っ張った印象を改善させるには、歯の土台の骨に切れ目を入れて、後方に引っ込めることが必要です。このときに4番目の歯(第1小臼歯)を抜糸します。

※奥歯から下顎の全体を移動させる場合、下顎枝の骨切り術を行います。「下顎枝矢状分割骨切り術(Obwegeser法)」といって、大学病院などで一般的な術式です。

※「下顎枝」とは下顎の後方の垂直部分を指します。「矢状」方向とは、耳介に平行な平面です(顔面に垂直、かつ水平面に垂直)。矢状面で縦に骨を分割して移動するということです。

美容外科では、奥歯からの歯槽骨(歯が生えている骨)の全体を移動するのは大変ですから、部分的に切断して移動する「分節骨切り術(SSRO)」が一般的です。4番目の歯を抜歯して、前歯の左右3本(6本)を、5-6mmほど後退させます。これにより、口元が出っ張った印象が改善されます。

これがいわゆる「セットバック」です。 上顎と下顎のセットバックがあります。

※歯槽骨とは歯を収めている部分の名称で、上歯槽骨は上顎骨の一部です。下歯槽骨は下顎骨の一部です。

上顎前突に対しては、上顎のセットバックを行います。 下顎後退に対しても同様の方法で咬み合わせの改善を試みます。

 

・反対咬合

正常咬合とは、咬み合わせた時に、上の前歯が下の前歯の3-4mm前方に被さる状態を言います。このようにわづかなズレがあることで、前歯で咬み切ることができます。

上の前歯と下の前歯にズレがないと、かち合ってしまって上手く咬めません。この状態を「切端咬合」と言います。切端咬合では、笑ったときに見える「スマイルライン」も、審美的に良くありません。

反対咬合とは、これよりさらに下顎が前方に出て、下の前歯が上の前歯よりも前方に出ている咬み合わせです(いわゆる「しゃくれ」)。

・受け口  =反対咬合 ≒しゃくれ顎

「しゃくれ顎」の定義は下顎骨の突出が大きいものを言いますので、厳密には反対咬合(受け口)とは異なります。

下顎が突き出て見える人でも、笑った時の歯並びはキレイ(正常咬合)な人がいますが、これは「しゃくれ(オトガイ前突)」であっても「反対咬合」ではない、ということになります。

・「こんもりお口」

口元が「こんもり」と前方に突出している顔立ちを言います。突き出た口が「猿みたい」と言われたり、「締まりのない口元」、「出っ歯」などと言われたりします。

これは上下の顎骨の中でもその歯の尖端部分、つまり「歯槽骨」と言われる歯の土台から歯の尖端にかけてが特に前方に突出している状態です。

こういった場合、オトガイが小さく後退している(顎が小さい)ことが多く、より口元の突出が強調されて見えます。「鳥みたいな顔」と言われたりします。

治療法としては、プロテーゼや骨切り術でオトガイを前方に出したり、セットバックにて歯槽骨を後退させたりしてバランスを整えます。

 

・「出っ歯」≒こんもりお口

特に上顎の前歯が前方に突出している状態を指すことが多いですが、上顎・下顎ともに突出している状態も出っ歯に含まれます。

治療法としては、その程度によって上顎だけセットバックしたり、上下ともセットバックしたりします。

※2回に分けて行うこともあります。

 

・LeFortⅠ型 骨切り術

LeFortⅠ型とは、顔面骨の骨折線の一つです。Ⅰ型~Ⅲ型があります。Ⅰ型骨折とは、上顎骨の歯の上方から鼻孔へ顔面を横切るような骨折線です。

完全にⅠ型で骨折すると、上の歯を含めた上顎はグラグラの状態になります。

LeFortⅠ型骨切り術とは、骨切りによって人工的にⅠ型骨折を生じさせ、上顎骨をグラグラの状態にします。4番目の歯を抜歯して、骨の断面から削り込むことで、上顎の前歯を上方へ移動して上顎を縦に短くしたり(中顔面短縮)、後方へ移動させて突出を改善したりします。

上顎骨を後退させて口元を引っ込める場合、3番と5番の歯をできるだけ接近させて、4番の歯の隙間を塞ぎます。

※隙間は完全に塞ぐことは困難ですから、ここに少しの隙間は残ります。また前歯の6本の歯が移動するため、咬み合わせも微妙にズレる可能性があります。これらの微調整を、その後の歯科治療(補綴 ほてつ)によって行います。

※補綴(ほてつ)とは、歯の欠損部に入れ歯をしたり冠(クラウン)をかぶせたりして、歯の働きを補うことを言います。

 クラウン(冠)・・・歯を少し削って、上に被せるもの

 ラミネートべニア(板)・・・歯を少し削って、前面に張りつけるもの

 これらによって歯列を整えます。

LeFortⅠ型 骨切り術は術者も患者も大変ですから、病的な変形に対して、大学病院で行うことが一般的です。美容外科では分節骨切り術(SSRO)がより一般的です。

※咬合の変化が大きい、出血・麻痺のリスクがより高い、腫れが強く長い、入院が必要である、手術時間が長い、などの点から大変です。

 

・頬骨削り arch infracture

頬骨の側面を弓部(arch)と言います。頬骨の突出を削るだけで不十分の場合には、archに骨折を加えて内側へ陥没させて、顔の横幅を小さくします。

・ストライカー

ストライカー社製の電動の骨切削機です。ドリルタイプ、バータイプ、鋸タイプ、ヤスリタイプなどがあります。

骨切り術の80%以上はこのストライカーを使用します。

・ピエゾ
 超音波を用いて骨を切る機械です。切れ味ではストライカーに劣る分、周囲に対する熱ダメージ、機械的ダメージが少ないです。

このため、神経孔の付近だけピエゾを併用するケースもあります。